黒川広人
広報5人の“チームプレー”でつくる!ファン・サポーターがほしがる最旬コンテンツ|Jリーグ60クラブでNo.1の発信を目指して!コンサドーレ広報の変革
Writer / 黒川広人
Interviewer / 黒川広人
「中の人、変わった?」
コンサドーレのサポーター間で、2024シーズン、度々話題になるほど北海道コンサドーレ札幌のSNS投稿が活性化されている。
投稿はたびたびトレンド入りし、会員制ファンサイトの登録者数も過去最多を記録した。
変化のキッカケは2023年末、三上大勝代表取締役GMが広報チームを集めて投げかけた「JクラブでNo.1のSNS発信を目指さないか?」という一言だった。
それまでSNSの使い方が不得手と言われていたクラブの広報変革に迫る。
(第1回/全4回)
SNSごとに“性格”を変えている
──まず、現在の広報体制を教えてください。
田子大地 2024年の広報プロモーション部は5名体制です。チーム付きの広報が井藤拓矢・石﨑拓也の2名。プロモーション領域を軸に、花見夏姫・青木大。そして、私(田子大地)という5名の体制でやっています。
──広報チームのみなさんのバックボーンと、広報になった経緯を教えてください。
井藤拓矢 私は2016年、札幌がJ2で優勝した年に広報になり、そこから広報畑で9年目のシーズンになります。前職はスポーツとは無関係の異業種で働いていて、2015年に入社しました。最初はアカデミーやスクール。他のスポーツ団体と一緒になり、地域と連携する仕事を担当し、2015年の冬から広報を担当しています。
花見夏姫 前職は広告代理店なのですが、営業補佐としてコンサドーレの広告出稿を担当していました。それ以前は制作会社でデザイナーとして働いていました。お仕事で関わるうちに、自分と同じ女性や同世代の人たちに興味をもってもらいたいと思っていたところ、縁あって入社しました。2023年から広報を担当しています。
青木大 私は2022年の6月入社で、もう少しで丸2年経ちます。それまでは金融業界で働いていて、サポーターとしてコンサドーレを10年以上見てきました。Twitter(現X)で採用の募集を見つけて応募したのが、入社のきっかけです。私も2023年から広報プロモーション部に配属されました。
田子 前職では地元のスポーツ新聞の記者として働いていました。サッカーや野球の記者を担当した後、2014年にコンサドーレの広報に転職しました。今、丸々10年経ったぐらいなんですけど、6年ほど広報をやらせてもらい、それから運営担当を経て、また広報に戻った形です。新聞記者だった時の観点や感性も広報に活かせればと考えています。
石﨑拓也 私は2020年に入社して、チーム広報を担当している形です。前職はスポーツショップで販売員をしていました。
──石﨑さんのお父さんはコンサドーレともつながりの深い方だとか?
石﨑 はい。父は2009年から2012年までコンサドーレの監督をやっていた、石﨑信弘(現ヴァンラーレ八戸監督)です。父に「コンサドーレで働くかもしれない」と相談したら「お前がやりたいのならいいじゃない」と言われました(笑)。
──この広報チームに、2023年末に三上GMからある投げかけがあったとのことですが。
田子 広報プロモーション部の新年度に向けた話し合いで、三上GMからSNSでの発信をJクラブでNo.1を目指そうと。何をもって「No.1」なのかをイメージできなくて、みんなで話し合いました。フォロワー数なのか、インプレッション数なのか……何を追いかけようか?と。
──SNSを発信する上で、なにかしらのテーマは設定しているのでしょうか?
田子 2023シーズン限りで引退された小野伸二さんは、サッカーの「楽しさ」を発信してくれていたので、我々もSNSでは楽しい雰囲気を伝えていきたいというのが大テーマとしてあります。その上で、媒体によって、“性格”を分けるようにしています。
──“性格”というのは?
例えば、Xで重視しているのはユーザーとの双方向でのコミュニケーション。ファン・サポーターが本当に知りたいことに答えるようなコンテンツをつくっています。例えば、青木からは、コロナが明けてキャンプが2人部屋に戻ったので、誰と誰が相部屋なのかを出せないかと。キャンプに帯同していた井藤、石﨑がそれを映像化して、Xで投稿したところ、反響がありましたね。
🌺沖縄キャンプの部屋割り紹介🌺
部屋割りは、#渡部哲郎 マネージャーが決めています✨
🔴菅・田中克ペア
⚫️浅野・髙尾ペア
🔴阿波加・出間ペア#consadole #コンサドーレ pic.twitter.com/Zu0ZOGUfg3— 北海道コンサドーレ札幌公式 (@consaofficial) January 21, 2024
井藤 現場ではチームやメディアとのやりとりに追われているので、こういうアイデアをもらえるのはありがたかったです。2人で素材を撮って、札幌の広報チームに送って発信しました。
田子 TikTokは2023年の夏から始めましたが、選手たちのスキルを紹介する、チャレンジ系・検証系コンテンツを投稿しています。Instagramは写真メインのSNSなので、試合中・練習中のプレー写真をたくさん投稿しています。それぞれのSNSで楽しんでもらえるように心がけています。
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