新ライツホルダー「U-NEXT」に “名物プロデューサー”が大型移籍!菅原慎吾が語る「こだわりと情熱」|U-NEXTが仕掛けるラ・リーガ超熱狂戦略

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2024.04.21

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新ライツホルダー「U-NEXT」に “名物プロデューサー”が大型移籍!菅原慎吾が語る「こだわりと情熱」|U-NEXTが仕掛けるラ・リーガ超熱狂戦略

北健一郎

Writer / 北健一郎

「来季からラ・リーガの配信をスタートするから、よろしく」

社内でも指折りの“海外サッカー好き”である榎本耕次さんに声がかかり、スタートしたU-NEXTでのラ・リーガ全試合配信の新プロジェクト。

4月に入り加わった中途社員のメンバーに加え、開幕を迎えた8月には強力な助っ人として“ラ・リーガ大好きおじさん”こと、菅原慎吾さんのU-NEXTへの入社が決定した。

「もっともっと、ラ・リーガの魅力を伝えたい」

誰にも負けないスペインリーグへの愛を持つ菅原さんが、入社の経緯とこれからのライブ配信への思いを語った。

(第2回/第3回)

“電撃移籍”の真相は「ただの転職」

U-NEXTでのラ・リーガ全試合ライブ配信が発表され、約2カ月。開幕月を迎えた2023年8月に、SNS「X」(旧Twitter)に投稿された一つのポストが、“サッカー界隈”を賑わせた。

「この度、U-NEXTに入社しました。新しい仲間と信頼を置く出演者の方々と共に、熱い思いが乗っかった番組を届けていきたいと思っています。是非U-NEXT のラ・リーガにご期待下さい!」

長年、株式会社ジェイ・スポーツの海外サッカーの中継放送に携わり、自らも出演者としてラ・リーガの情報発信役を担った名物プロデューサー・菅原慎吾さんのU-NEXTへの入社。SNS上では多くのサッカーファンから「これはU-NEXT無双状態!」「どんだけラ・リーガに力を入れるんだ!?」「楽しみすぎる!」と、新ライツホルダーへの期待の声が殺到した。

業界内で実現した“電撃移籍”。菅原さん自身も「そう珍しい話ではない」と前置きをしつつも、ここ数年で抱えていた葛藤を振り返る。

菅原「J SPORTSも少しずつサッカー中継の事業が縮小して、自分も他の国内スポーツや番組に時間を使うことが段々と増えてきました。それはそれで、新しい気づきを得られることもありましたけど、『このままでいいのか?』と感じながら、ここ2、3年は仕事をしてきました。外の世界も見ながら、それでもマッチするものが見つからず、どうしたものかと頭を抱えていました」

そんな時耳に入った、U-NEXTでのラ・リーガ配信の噂。正式発表こそまだなかったものの少しずつ準備を進め、リリースがあった当日に自ら履歴書を送りその熱意をぶつけた。

菅原「よく『引き抜かれたんですね』と言われるんですが、自分から手を挙げました。どんな会社かというのも自分で一から調べて、採用フォームから連絡をして、面接も5回ありました。言ってしまえば、ただのおじさんの転職なんです(笑)」

自分の大好きなラ・リーガに関わることができ、強みを存分に活かすことができるはず。
20数年在籍したJ SPORTSへの情や恩義はありつつも、菅原さんの決断に迷いはなかった。

菅原「もうここだなっていうのはありました。2回目の面接で初めて榎本くんにもお会いして、途中からは、面接が作戦会議みたいになっていましたね。彼が考えていることと僕がやりたいことも似ていたので、とても安心しました」

情熱がない人には、ブースに入ってほしくない

菅原さんの入社を前にもう一つ大きなニュースとなったのが、8月8日に発表された、人気サッカー実況・解説陣、倉敷保雄氏、小澤一郎氏、桑原学氏との「独占契約」だ。

もともと動画配信サービスでは、“独占”のコンテンツをいかに充実させられるかが勝負の肝となる。現状、ラ・リーガの配信権を持つ会社が複数いるため、「どこで差別化を図るか」を検討した結果、今回、演者との独占契約に踏み切った。

菅原「僕が入る前からすでにその話は進んでいたんですけど、メンバーの榎本くんは『僕らは新参者なのに、いきなり大物を縛ったりしていいのか』と迷っていたんです。でも、より良いコンテンツ作りにこだわるのであれば、絶対にやったほうがいい。倉敷さんはすでに社内で関係性が作れていたので、小澤さん、桑原さんにも僕からすぐに連絡して話を進めて、無事に3人と契約を結ぶことができました」

当然、“独占”とすることで演者の活動の幅は狭まることになるため、そのぶんのコストも膨らむ。それでも、自分が携わる限りは譲れないポリシーがあるのだと、菅原さんは熱弁する。

菅原「僕としては、より多くの人にリーガを楽しんでもらいたいというのが一番。マニアにもライト層にも見たいと思ってもらえる番組を、丁寧に作っていきたいと考えています。ですので、作り手に対しては厳しく要求していますし、妥協したくない。求めていることははっきりしていて、僕よりもリーガに対して情熱がある人にしか放送ブースに入ってほしくない。そこは3人にも伝えているし、中継をより良いものにしようと全力で取り組んでくれています。もっともっといろんな人にラ・リーガの魅力を届けていきたいです」

世界一流の選手たちのプレー、そしてサッカーを愛し、ラ・リーガを愛する者たちのプライドが、新たな熱狂を巻き起こしていく。

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