Xでトレンド入り!「#宮澤雪かき部」はどうやって生まれた?|Jリーグ60クラブでNo.1の発信を目指して!コンサドーレ広報の変革

北海道コンサドーレ札幌

Jリーグ

2024.05.23

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Xでトレンド入り!「#宮澤雪かき部」はどうやって生まれた?|Jリーグ60クラブでNo.1の発信を目指して!コンサドーレ広報の変革

黒川広人

Writer / 黒川広人

Interviewer / 黒川広人

「中の人、変わった?」

コンサドーレのサポーター間で、2024シーズン、度々話題になるほど北海道コンサドーレ札幌のSNS投稿が活性化されている。

投稿はたびたびトレンド入りし、会員制ファンサイトの登録者数も過去最多を記録した。

変化のキッカケは2023年末、三上大勝代表取締役GMが広報チームを集めて投げかけた「JクラブでNo.1のSNS発信を目指さないか?」という一言だった。

それまでSNSの使い方が不得手と言われていたクラブの広報変革に迫る。
(第2回/全4回)

 

TikTokの伸び率は1カ月で30%

──JクラブのSNSで「No.1」を測る指標として、どの数字を追う形になったんですか?

田子大地 フォロワーの伸び率です。今、コンサドーレとして運用しているSNSが7種類あって、そのフォロワーの1年間での伸び率を、1番の目標に掲げて活動しています。詳細な数字は集計中ですが、最も配信内容を変えたTikTokのフォロワーは、1カ月で30パーセントほど増えています。TikTokはパートナー企業さんの力も借りながら制作しているのですが、若年層にリーチできているなと手応えがあります。

──これまでのSNS投稿で印象的だったものはありますか?

田子 パッと浮かぶのは、1月14日のキックオフイベントです。宮澤裕樹選手が「みなさんは雪かきを頑張ってください。私たちはキャンプで頑張ります!」っていう挨拶をしたんです。

その後、ドカ雪が降った日に、北海道で「#宮澤雪かき部」とか「#宮澤裕樹」がSNS上でトレンド入りしていたんです。なんでだろう?ってチェックしたら、大雪が降ったけど、宮澤選手が言っていたから私たちも雪かきを頑張ろう!という投稿をしている方がたくさんいて。

それを札幌にいた広報が沖縄組の広報に伝えたところ、キャンプ中の宮澤選手のメッセージを撮って、発信しました。広報チームで連係をとって、スピード感をもって投稿したことが、大きな反響につながったという意味で印象深いです。

──ホーム開幕戦の時に投稿していた雪道の案内投稿もよかったです!

青木大 ありがとうございます。でも、実はSNSの発信をしているのは私たち広報部だけではないんです。雪道の案内投稿は、興行事業部が2日前にホスピタリティ的な視点で出してくれた投稿になります。グッズチームはグッズ関連の投稿をしていますが、フォロワーのリアクションを見ながら投稿することは、これまでより意識して全社的にやれていると思います。

──オウンドメディアの「Channel12」も活性化しているように感じます。

田子 Channel12はパートナー企業さんと一緒に運営しています。こちらは選手や監督の映像やメッセージがメインで、我々のなかでは情報発信の重点ポイントの1つとしてやっていますね。

──キャンプでチームに帯同していた井藤さんは他業務の傍ら、翌日の朝にはトレーニングムービーを出していましたが。

井藤拓也 初めての作業だったので、本当に大変でした。試行錯誤しながら、花見に教えてもらって。本当に簡単な編集ですが、すごく時間が掛かったのを覚えています。特に初日は2部練習だったので、やばかったです(苦笑)。

──広報チームのみなさんのおかげでファン・サポーターの満足度も高かったと思いますが会員数に変化は?

田子 Channel12は2021年の5月から始まりましたが、会員数は過去最高になっています。キャンプ期間だけでも500人ほど増えて、その反響の大きさに私たちも勇気づけられました。

──2024シーズンからLINEの運用を復活させたと思いますが、その狙いは?

田子 実は、LINEは2020年のコロナ禍から止まっていたのですが、SNS強化策の1つとして運用することになりました。再開以降、登録者数も4000人ほど増えて、5万2000人ほどになっています。

青木 LINEを4年ぶりに更新したところ、ファン・サポーターがざわざわしているのを見たので、Xで「4年ぶりにLINEを動かして、ざわつかせてすみません。フォローしてください!」と投稿をしました。

──LINEは日常のタッチポイントとして有効なツールだと思います。

青木 まさに。基本的にはライト層に情報を届けるという目的です。マニアックすぎない内容で、投稿頻度のバランスも考えています。

──YouTubeについてはいかがでしょうか?

田子 TikTokやInstagramで興味をもった方が、次の情報を取りにくる場所にYouTubeがなれば理想的です。現状、試合のハイライトやモチベーションムービー、三上GMのラジオ放送をレギュラーコンテンツとしてアップしていますが、この後、井藤の肝入りの大型企画がアップされる予定でもあるんです。

YouTubeのオリジナル企画として、例えば、選手たちを夏の山や北海道の自然に連れていって撮影する案もあります。かっこよさが強調される試合映像がありつつ、スタジアムでは見せない素顔にも触れてもらえるコンテンツを出していきたいですね。

──選手も露出に協力的なクラブだと思いますが、コンテンツづくりをしていて、選手の印象的なエピソードはありますか?

青木 浅野雄也選手は、2023年のハロウィンでサメの仮装をした時もすごくノリノリでやってくれて。ポーズを自分から変えてくれるし、現場を盛り上げてくれます。常に明るくて、表でも裏でも変わらない。良い意味で、うるさいんです(笑)。

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